プラスチックの燃焼ガス試験方法は JISK 7217 にて行われることが一般的ですが、燃焼時のガス排出量は、その燃焼方法によって大きな差がでます。弊社では実際の自治体の焼却炉を訪問し燃焼条件・仕組みなどを確認しましたところ、JIS 規格とはかなり違う条件でした。
そこで弊社では燃焼温度、酸素濃度、空気流量など、実際の焼却炉の燃焼条件に近い設定にし、燃焼検査を行っております。
- 試験項目及び方法
燃焼ガス発生法 : JISK 7217 に準拠- 設定温度 : 750℃
- 支燃ガス及び供給量 : 空気 0.5L/min
- 試料量 : 0.1g
- 燃焼管内保持期間 : 10分間
分析方法- 二酸化炭素 (CO2) : ガスクロマトグラフ法 (GC-TCD)
- 注) 検出下限は 0.1mg/g
- 試験結果
| 製品名 | 着火時間 (秒) | 燃焼時間 (秒) | 二酸化炭素 (mg/g) |
削減率 |
| NHC2 添加フィルム | 13 | 15 | 700 | 41.7% |
| HDPE フィルム | 15 | 19 | 1200 |
平成 18年 3月 24日 財団法人 化学技術戦略推進機構 高分子試験・評価センター
上記数値は、公的機関での検査結果であり、保証値ではありません。
- 試験方法
燃焼ガス検査法 Ⅰ : JISK 7217
燃焼ガス検査法 Ⅱ : JISK 7217 をベースに燃焼温度、空気流量等を変更 - 試験結果
| 検査方法 | HDPE フィルム | NHC2 添加フィルム | 削減率 |
| 燃焼ガス検査法 Ⅰ | 520mg/g * | 385mg/g | 26.0% |
| 燃焼ガス検査法 Ⅱ | 228mg/g | 150mg/g | 34.2% |
* 印は過去の HDPE フィルム (現行品含む) を (財) 化学物質評価研究機構にて検査した平均値です。
上記数値は、公的機関での検査結果であり、保証値ではありません。
HDPE フィルム試作品 (レジ袋・20μ) 強度検査結果
弊社での検査結果
| 検査項目検査項目 | HDPE フィルム |
NHC2 添加フィルム |
アップ率 | |
| タテ | 降伏点 応力 | 20.1MPa | 30.8MPa | 53% |
| ヤング率 応力 | 367.6MPa | 643.4MPa | 75% | |
| レジリエンス単位エネルギー | 1.31MJ/m3 | 2.79MJ/m3 | 113% | |
| ヨコ | 降伏点 応力 | 21.7MPa | 33.7MPa | 55% |
| ヤング率 応力 | 384.6MPa | 728.6MPa | 89% | |
| レジリエンス単位エネルギー | 1.65MJ/m3 | 1.93MJ/m3 | 17% | |
製造メーカーでの検査結果 ※ 検査方法 引張 : JISK 7127、シール : JIS Z 0238
| 検査項目検査項目 | HDPE フィルム |
NHC2 添加フィルム |
アップ率 |
| タテ 引張破断点 | 0.799kgf | 1.195kgf | 50% |
| ヨコ 引張破断点 | 0.583kgf | 0.826kgf | 42% |
| 上部 シール強度 | 1.404kgf | 2.486kgf | 77% |
| 下部 シール強度 | 1.236kgf | 2.485kgf | 101% |
上記数値は、公的機関での検査結果であり、保証値ではありません。
HDPE フィルム ヨコ方向

HDPE フィルム タテ方向

通常フィルムの強度は JIS 規格に基づく引張破断点を取るケースが殆どですが、私どもでは金沢大学大学院 高分子材料物性研究所の新田晃平教授のご指導により、JIS 規格の進化版として "レジリエンス" を評価基準としております。
レジリエンスは降伏応力をベースにした考え方で、しかも検査方法も引張り速度を JIS 規格の 5分の1 にすることでより正確な数値を計測するように行っています。

引張初期における、応力とひずみが比例する領域。
大きいほど硬く、小さいほど軟らかい材質と言える。(= 弾性率)
応力ひずみ曲線において材料が破損する点。
この時点で高分子製品としての使用は不可能と言える。(= 破損点)
応力ひずみ曲線において材料が破断 (破壊) する点。
破断応力は、一般的に最大応力値となる場合が多く、
JIS 規格における [引張強度] はここを指す。(= 破壊点)
材料の破損に必要な材料単位体積値当りエネルギー値。
応力ひずみ曲線に対する <降伏点> までの積分値。
の面積値で算出。(= 破損エネルギー)
材料の破断に必要な材料単位体積値当りエネルギー値。
応力ひずみ曲線に対する <破断点> までの積分値。
の面積値で算出。(= 破壊エネルギー)
金沢大学大学院 高分子材料物性研究所 教授 新田晃平氏 監修
