通常プラスチック製品を燃やした場合、熱分解により CH4 (メタン)、C2H4 (エチレン)、C2H6 (エタン)、などの可燃性物質が発生します。これに対し熱分解によりフィルム面の亀裂から O2 が侵入し、酸素吸着性がある金属ポルフェリン (M) と結合し、フィルム内部には緻密なブロック膜M On (炭化膜) が生成されます。これにより可熱性物質と空気 (O2) の結合を遮断し炭化を促進させることが可能です。即ち、燃やさず炭化させ灰として残すことにより CO2 排出量を抑制させます。
- 第一燃焼
300℃ ~ 500℃ 程度の温度にて蒸し焼きから熱分解させることにより可燃性ガス・炭化物 (灰) を生成させる。 - 第二燃焼
第一燃焼で生成された可燃性ガスは、第二燃焼で 850℃ 以上の高熱にてダイオキシン Nox、CO 他を完全燃焼及び還元させる。
主要可熱性ガスの発火点は以下の為、PE & PP の単体では、実際は第一燃焼で燃焼は完結し炭化物 (灰) が生成されている。
| 主な可燃性ガス | 発火点 |
|---|---|
| CH4 (メタンガス) | 537℃ |
| C2H4 (エチレンガス) | 450℃ |
| C2H6 (エタンガス) | 472℃ |
| C3H6 (プロピレンガス) | 480℃ |
| C3H8 (プロパンガス) | 460℃ |
| C4H10 (ブタンガス) | 405℃ ~ 550℃ |
但し、MOn ブロックには限りがある為、ブロック化出来なかった可熱性物質は O2 と結合し、CO2 は排出されます。

ナノオーダーの造核剤などの物質を混入することにより、分子の動きを活発にさせ、樹脂の流動性を上げます。樹脂の流れがスムーズになることにより配向性が向上し、配向性が上がることによって結晶化が促進されるという効果につながっていきます。
また、通常結晶化が進むと硬くはなるが、脆くもなることが懸念されておりますが、NHC2 の結晶化促進効果では育成される球晶が微細なものが多いため、多少伸びは落ちる傾向ではありますが極端には落ちないため、製品化には問題ございません。
WAXD (広角 X 線回析)
二次元 X 線回析パターンでは、NHC2 添加品、ナチュラル品ともに 2つの反射が確認され、どちらも内側から (110) (200) に対する反射であり、NHC2 添加品は (110) の反射がより赤道方向へ寄っていることから (110) が MD 方向に対してより配向していることを示していることが確認された。
SAXS (小角 X 線散乱法)
ピーク強度は散乱体の数に比例するため、ピーク強度から MD に向いている散乱体の数と TD に向いている散乱体の数の比をピーク強度より算出すると、この比はナチュラル品では 2 であるのに対して NHC2 添加品では 10 となり、NHC2 を添加することで長周期が MD に対して垂直に向いている (分子鎖軸が MD に向いている) 結晶の数が飛躍的に増加していることを示していることが確認された。
